
ハムスター飼育8年以上のハム🐹好きが教えるよ!
「小さな家族」として人気が高いハムスター。ちょこまか動く姿や、頬袋にご飯を詰める仕草は見ていて飽きません。
ちなみに、筆者は子供の頃にハムスターを飼っていましたが、別れが辛くてしばらくペットを飼うことから離れていました。
しかし、大人になり「きちんと最期まで責任を持って世話をしたい」という覚悟を持って、再びハムスターを迎え入れました。その経験から、初心者の方の不安な気持ちはよく分かります。
そこで、「飼育は難しそう」「どんな準備が必要なの?」と不安に思っている方もいるかもしれません。
ご安心ください!ハムスターの飼育は、いくつかの基本のポイントさえ押さえれば、初心者の方でも十分楽しめます。
この記事では、初めてハムスターを飼う方が知っておきたい、種類選びからお世話のコツまでを分かりやすく解説します。
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- 『4歳までハムスターが元気で長生きする飼い方』(エクスナレッジ出版):
- 獣医監修で、ハムスターの体のしくみから、飼育用品や食事についても写真付きでわかりやすく解説されています。
- 題名通り、ハムスターがシニアになってからのお世話の方法も分かりやすいです。
- かかりやすい病気も載っているので、一冊持っていると安心です。
- 『正しく知っておきたい ハムスターの健康と病気 幸せサポートBOOK』(メイツ出版社):
- 健康チェックの仕方、病気のサインになどついても写真掲載で詳しく解説されております。
- 獣医監修の元、ハムスターによくみられる病気をわかりやすく説明してくれているので、病気特化の本として持っていると安心です。
ハムスターについて
ハムスターの種類や事前に準備するもの、お世話の仕方をまとめました。
1. 最初に知っておきたい!ハムスターの種類と選び方
ハムスターと一口に言っても、様々な種類がいます。特に初心者の方におすすめなのは、ゴールデンハムスターとジャンガリアンハムスターとロボロフスキーハムスターの3種類です。
ゴールデンハムスター
- 特徴:
- 体が比較的大きく、温厚で人懐っこい性格の子が多いです。
- 触れ合いやすく、飼い主になつきやすい傾向があります。
- 初心者におすすめの種類です。
- 注意点:
- 体格に見合った広いケージが必要です。
- 縄張り意識が高く、1匹で暮らすため単独飼育が推奨です。
- 価格(1匹):
- 約2,000円~
ジャンガリアンハムスター
- 特徴:
- 小型で可愛らしく、活発に動き回ります。
- 初心者からベテランまで人気が高い種類です。
- 臆病な性格の子もいるため、嚙まれないようにその子に合った触れ合いが必要です。
- 注意点:
- 小さい体に割りに活動量があるので、ゴールデンハムスター同様に広いケージが必要です。
- 相性が良ければ、複数飼育も可能な場合もありますが、基本的に単独飼育が推奨されます。
- 価格(1匹):
- 約1,500円~
ロボロフスキーハムスター
- 特徴:
- ハムスターの中で最も小さく、ちょこまかとした動きが非常に愛らしい種類です。
- 多頭飼育ができると言われることもありますが、安定しないケースも多く、基本的には単独飼育が安全です。
- 注意点:
- 体が小さすぎるため、ケージのわずかな隙間から脱走しやすいです。
- 非常にすばしっこく、人になれるまでに時間がかかり、触れ合いには不向きです。観賞用として楽しむ方に適しています。
- 繊細なため、初心者にはやや難易度が高いとされています。
- 価格(1匹):
- 約2,500円~
- 目が澄んでいて、毛並みが綺麗で、元気に動き回っている子を選びましょう。
- 初めて飼う方は、触れ合いやすいゴールデンか、比較的飼育が容易なジャンガリアンから検討するのがおすすめです。
- お迎えする際は、ペットショップの店員さんから、その子の性格や健康状態を詳しく聞くようにしてください。
- ハムスターの価格は、年齢・カラーなどによって変わります。(セールもあり)
▽ハムスターの種類については、こちらも参考にしてください。
2. ハムスターを迎える前に!必須の飼育用品
ハムスターが快適に暮らすために、お迎え前に準備しておきたい必須アイテムをご紹介します。
- ケージ:
- 種類に合わせて十分な広さを確保。なるべく大きめのケージがベスト。
- 幅が60cm以上のサイズのケージがおすすめ。
- 掃除しやすいプラスチックケースや傷がつきにくいガラスタイプもおすすめです。
- ケージの設置場所は、直射日光を避け、エアコンが直接当たらない場所を選びます。
- 床材(敷き材):
- 広葉樹のチップや紙製の床材を選びましょう。アレルギーのリスクを減らせます。
- 広葉樹のチップでもアレルギーは必ず出ないとは言えないため、様子を見ながら使用してください。
- 回し車(ホイール):
- ハムスターの大きさに合ったサイズを選んでください。
- 小さすぎると背骨を痛める原因になります。
- ゴールデンハムスターは約21cm、ジャンガリアンハムスターは約15cmの大きさの物がおすすめです。
- 静音タイプなら夜間も安心です。足が挟まらない構造のタイプがおすすめ。
- 巣箱(隠れ家):
- ハムスターが安心して眠れるように、必ず用意します。陶器や木製のものが人気です。
- 陶器は水洗いが出来きて衛生的、木製はハムスターが齧っても安心して使えます。
- 大きすぎず、小さすぎない、ハムスターの体がすっぽりと入る大きさのものがおすすめ。
- 給水器:
- 水は衛生的な給水ボトルで与えます。
- 上から吊り下げるタイプ、吸盤でケージに付けるタイプがあり、ハムスターが飲みやすい高さに合わせて設置しましょう。
- お皿に入れてしまうと倒したり、ハムスター自身が浸かったりするため、設置型の場合は様子を見ながら使用してください。
- 餌入れ:
- 餌入れは倒れにくく、齧れない陶器製がおすすめ。
- ハムスターの顔だけ中に入る大きさがおすすめ。
- ハムスターの体より大きいものや深いものは、ハムスター自身が中に入ってしまい衛生的ではありません。
- トイレ:
- ハムスターは決まった場所で排泄する習性があります。ゲージの端を選んで置きましょう。
- 専用のトイレと、ニオイを吸収するトイレ砂を用意しましょう。
- トイレを覚えると、ケージ全体の掃除が格段に楽になります。
- 固まる砂を使用するとハムスターが誤って食べてしまう可能性があるため、様子を見ながら使用してください。
- 砂場(砂浴び容器):
- ジャンガリアンハムスターとロボロフスキーハムスターは、砂漠出身のため、砂浴びをすることで体の汚れや余分な皮脂を落とす習性があります。
- 専用の容器に浴び砂を入れてケージ内に設置してあげましょう。皮膚病の予防にもなります。
- 価格(飼育用品一式):
- 約10,000円~
- 飼育用品は、ハムスターをお迎えする前に、基本の物は揃えておきましょう。
- ハムスターは新しいおうちに来る際に、緊張と移動で疲れています。ゲージの用意が出来ているとすぐにおうちに入れますので、ハムスターのためにも準備はしておくのがベスト。
- ゴールデンでも砂場遊びをする子はいるので、一度試してみるのもおすすめ。
- ハムスターのお迎えの際に、飼育用品はセット価格で販売しているお店もあります。
3. 毎日の基本のお世話と健康管理
ハムスターの健康と快適な生活は、毎日の適切なお世話にかかっています。
食事について
- 主食:
- ハムスター専用のペレットを、体重の約5~10%を目安に毎日決められた時間に与えます。
- ペットショップであらかじめ食べていたペレットがあれば、同じものを購入します。
- 新しいペレットを試す場合は、今まで食べていたペレットを混ぜて徐々に慣らしていきましょう。
- ハムスターにも好き嫌いがあるので、様々なペレットをあげながら様子を見てください。
- 副食:
- 少量であれば、キャベツ、ニンジン、ブロッコリーなどの野菜も与えても大丈夫です。
- リンゴ、イチゴ、バナナなどの甘い果物も少量であれば、与えても大丈夫です。
- 水分の多い食べ物は、ウンチが緩くなるのでなるべく避けて様子を見ましょう。
- おやつ:
- 少量であれば、ハムスター用のおやつ、チュールなども与えても大丈夫です。
- ひまわりの種などの種子類は、高カロリーで太りやすいので様子を見ながら与えてください。
- ジャンガリアンとロボロフスキーには少量であれば、ミルワーム(昆虫)を与えても大丈夫です。
- 注意:
- ネギ類、チョコレート、アボカドなど、ハムスターにとって有害な食べ物は絶対に与えないでください。
- 食事代(1月分、おやつあり):
- 約2,000円~
- ハムスターの主食はペレットで十分に栄養が取れるようになっているため、食事はペレット中心にしてください。
- 副食はドライ野菜やドライフルーツも与えて大丈夫です。
- ハムスターは甘いものを好みます。副食やおやつばかりをあげていると、ペレットを食べなくなり栄養が偏るので気をつけてください。
- ハムスターは、食べれるかどうか関係なく何でも口に入れますので、ハムスターが食事可能なもの以外は、近くに置かないでください。
掃除と環境
- ケージ掃除:
- 汚れた床材や腐りやすい生ものが残っている場合は、毎日取り除きましょう。
- ハムスターは、ご飯を隠す習性があるので、ケージの四隅やよく隠しているところは確認してください。
- トイレ掃除:
- 汚れたトイレ砂は毎日取り除き、清潔を保ちましょう。
- トイレケースの汚れがひどい場合は、ペット用の洗剤などで洗いましょう。
- 室温管理:
- ハムスターは寒さと暑さに弱い動物です。温度20℃~26℃、湿度は40〜60%程度が快適な温度とされています。
- 特に夏場は涼しく、冬場は暖かく保つためにエアコンの使用が必須です。
- 冬場はエアコンと併用して、ペット用ヒーターなどで温めてあげましょう。
- ケージ内に温度計を設置して、温度と湿度を確認してください。
- 電気代(夏場、冬場):
- 約10,000円~
- ゴールデンハムスターは基本的にトイレの場所を覚えますが、ジャンガリアンとロボロフスキーは他の場所でもトイレをすることが多いので、よくケージを確認しましょう。
- ハムスターにトイレを覚えさせるには、おしっこが付いたものをトイレの中に入れていくと覚えやすいです。
- ハムスターの適温は、ハムスターがいるケージ内の温度、湿度のことなので、よく確認しましょう。
- 夏場は熱中症、冬は疑似冬眠にならないよう気をつけましょう。
▽日々の掃除やケージの掃除のタイミングと手順については、こちらも参考にしてください。
健康チェックと体重測定
- 毎日の観察:
- 毎日、食欲、飲水量、排泄物の状態、目ヤニや鼻水がないかなどを観察し、異変がないかチェックします。
- ハムスターは腫瘍もできやすいので、軽く体を触って確認してあげましょう。
- 老化現象でない限り、急激な変化は起こらないので、気になることがあれば、すぐに病院に行きましょう。
- 体重測定の重要性:週に1回程度、決まった時間にデジタルスケールを使って体重を測定しましょう。
- ハムスターは病気を隠すため、体重の急激な変化(増加・減少)は体調不良や病気のサインを見つける重要な手がかりになります。
- 体重の増減傾向を記録しておくと、動物病院での診察時にも役立ちます。
- 病院代(診察、薬):
- 約3,000円~
- 日頃のふれあいの中で、ハムスターに無理のない範囲で触って確認しましょう。
- スマホアプリや観察帳などに、毎日の状態や気になることを記入しておくと、万が一調子が悪くなった時に、動物病院での診察時にも役立ちます。
- 病院代は高くつくこともあるので、ペット保険がおすすめです。(ハムスターのお迎え時にペットショップでは入れます)
▽ハムスターの飼育での注意点については、こちらも参考にしてください。
触れ合いのコツ
- お迎えした直後は、環境に慣れさせるために数日間はそっとしておいてください。
- 慣れてきたら、優しく声をかけながら手からおやつをあげるなどして、少しずつ信頼関係を築いていきましょう。
- 手からおやつを食べ、体を触っても逃げたり、怖がったりする様子がなければ、次に持ち上げてみましょう。
- 両手をおわん型にして、左右からゆっくり掬うように持ち上げてみてください。逃げないようであれば、手の上で触ることも可能です。
- ハムスターと触れ合うときは、急に動くと危険なので座った状態で触れ合いましょう。
- ハムスターを高い場所で持ち上げると危険なので、低い場所や自分の膝の上など、ハムスターが急に動いて怪我をしないように、十分気をつけてください。
▽ハムスターとの信頼関係の築き方については、こちらも参考にしてください。
まとめ
ハムスター飼育は、事前の準備とお世話の基本を押さえれば、初心者でも簡単に始められます。
ハムスターの寿命は短いですが、その短い時間をいかに幸せに過ごさせてあげられるかは、すべて飼い主さんにかかっています。この記事で紹介した基本を忘れずに、愛情を注いであげてください。
その分、飼い主さんの日々の愛情にハムスターはしっかりと応えてくれます。
この記事を参考に、ぜひあなたも楽しいハムスターライフをスタートさせてください!