
こた
ボク達の命にも係わる注意事項だよ!
飼育歴8年以上の経験者が教えます。
ハムスターの飼育は楽しいものですが、彼らは非常に繊細で、私たち人間が気を付けてあげなければ命に関わるリスクが多く潜んでいます。
彼らの小さな命を守るために、飼い主が常に意識すべきことがあります。
この記事では、「初心者でも簡単!失敗しないハムスターの飼育方法」の記事を読んだ方に、安全と健康のために知っておいてほしい、最も重要な4つの注意点を解説します。
ハムスター飼育で絶対に守るべき4つの注意点
ハムスターの飼育にかかわる注意点の中から、特に守ってほしい点を4つにまとめました。
1. 絶対に守るべき「単独飼育」の原則
ハムスターは基本的に孤独を好む動物であり、群れで生活する習性はありません。彼らが喧嘩で命を落とすことがないよう、基本的にはこの原則を必ず守ってください。
- 激しい喧嘩のリスク:
- 可愛らしいからといって、ゴールデンハムスターやジャンガリアンハムスターを複数同じケージで飼育すると、激しい縄張り争いの喧嘩に発展します。
- これはしばしば命に関わる大怪我につながります。
- 原則は「一匹に一つのケージ」:
- 種類や相性に関わらず、愛するハムスターの安全を守るため、必ず一匹ずつ個別のケージで飼育してください。
重要ポイント
- たとえ複数飼い出来ると言われる種類(ロボロフスキー)であっても、突然相性が悪くなることがあります。
- 万が一に備え、匹数分のケージ(または一時避難できる場所)をあらかじめ用意しておきましょう。
▽より詳しい飼育方法や必要な道具については、こちらの記事をご覧ください。
2. 危険な温度差と湿気から体を守る
ハムスターは体温調節が苦手なため、環境管理が健康に直結します。電気代を惜しまず、常に快適な環境(温度20℃~26℃、湿度40~60%程度)を保つことが大切です。
- 暑さ(熱中症):
- ハムスターは汗をかくことができません。
- 28℃以上になると、すぐに熱中症で命を落とす危険があります。
- 夏場はエアコンは必須です。ケージの側には、アルミプレートなどの冷却グッズも併用しましょう。
- 寒さ(擬似冬眠):
- 室温が10℃以下になると、体力を温存しようとして擬似的な冬眠状態に入ることがあります。
- 一度この状態に陥ると、そのまま衰弱死するケースが多いため非常に危険です。
- 冬場もエアコンは必須です。併用して、ペットヒーターをケージの底面や側面に設置し、ケージ全体を温めて防ぎましょう。
- 湿気対策:
- 湿度が高すぎると、皮膚病やカビの原因になります。
- 適度な換気を心がけ、湿度が上がりすぎないように注意してください。
重要ポイント
- ハムスターの快適な温度を保つためには、一年中24時間エアコン必須です。電気代はかかりますが、ハムスターの命を守るためと割り切りましょう。
3. 誤飲や怪我につながるリスクを排除する
小さなハムスターにとって、飼育用品の選び間違いが命取りになることがあります。購入前に以下の点を必ず確認してください。
- 床材のアレルギーに注意:
- 針葉樹(スギ、マツなど)のチップは、ハムスターによってはアレルギー反応や呼吸器系の病気を引き起こす可能性があります。
- できるだけ広葉樹や、アレルギーの少ない紙製の床材を選びましょう。
- 綿状の巣材は危険:
- ふかふかした綿(コットン)状の巣材は、手足に絡まって怪我をしたり、誤って飲み込むと腸に詰まる危険性があります。使用は避けてください。
- かじり木は安全なものを:
- 伸び続ける歯を削るためのかじり木は重要ですが、塗料や防腐剤などが使われていない安全な素材のものを選びましょう。
重要ポイント
- 広葉樹はアレルギーが必ず出ないとは限りません。紙製の床材は割高ですが、木の粉末が舞う心配がないため、特に推奨されます。
- 巣材には、床材の他に一年中巣作りができるケナフもおすすめ。
- ハムスターの歯は一生伸び続けるので、かじり木は必ず入れてあげてください。
4. 食事管理と病気のサインを見逃さない
ハムスターは体調不良を隠す習性があるため、飼い主の日々の観察と迅速な対応が命を救います。
- 偏食の防止:
- ハムスターは好きな食べ物だけを選んで食べる偏食をしがちです。
- まず主食のペレットをすべて食べ終えるのを確認してから、副食や野菜を与えるようにし、栄養バランスの偏りを防いでください。
- 病気のサインを見逃さない:
- 以下のサインが見られたら、すぐにエキゾチックアニマルを診察できる動物病院に連絡しましょう。
- 食欲がない、飲水量が少ない
- 下痢をしている
- 目ヤニが多い、毛艶が悪い
- 同じ場所をぐるぐる回っている(神経症状の可能性)
- 以下のサインが見られたら、すぐにエキゾチックアニマルを診察できる動物病院に連絡しましょう。
- 「ウェットテイル」に注意:
- ストレスや環境変化で起こる激しい下痢で、尾の周りが濡れている状態を指します。
- 進行が早く命に関わるため、気づいたらすぐに獣医師に相談が必要です。
重要ポイント
- ハムスターを見てくれる病院は少ないため、あらかじめ複数の病院リストアップしておきましょう。
- ハムスターの一日は、人間の約一か月に相当すると言われています。体調の変化に気付いた「明日でいいか」と思わず、すぐに動物病院で診察を受けてください。
まとめ
ハムスターを病気や怪我から守るためには、「ちょっとした変化も見逃さない観察力」と「正しい知識に基づいた環境づくり」が不可欠です。この記事の内容をしっかり頭に入れ、小さな家族の健康を責任をもって守りましょう。